『水いらず』現代ライトノベル作家バージョン

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『水いらず』現代ライトノベル作家バージョン

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水入らず(加藤百絵)Amazon Kindleを読んでみました。
水入らずと言えばサルトルの作品が世界的に有名です。

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今回Amazon Kindleで100円にて紹介されています作品は、サルトルの作品のパロディかという批判もありましたが、一読しますと全く違った物語であることがわかるでしょう。
読んでいて心地よい作品シリーズの作者(加藤百絵)の作品『水入らず』はどのような作品でしょうか。

『水いらず』現代ライトノベル作家バージョン

リリとリュリュ、やっぱり似ている

今回のリリと、サルトルの水入らずに出てくるリュリュは名前の響きも似ていますし、何となく似通った部分があるように描かれています。
リリとサチの微妙な女性関係も、サルトルの『水入らず』にもあるように、頼りない女性としっかり者の女性というタッチで書かれていますから、やっぱり似ているところがあるのです。
リリの恋人であるルキアもサルトルの『水入らず』に出てくるリュリュのパートナーに似通っている部分があります。
ルキアは不能という悩みは持っていませんが、サルトルの作品とシンクロしたくなる感覚がパロディだろうという予想につながる冒頭になっています。

本家とは全く違う

サルトルの『水入らず』のパロディか、と思って読み進みますと、徐々に全く違う展開になることに気づきます。
登場人物一人ひとりの生き方や苦悩する場面もあり、これは現代のライトノベルに良く取り入れられる手法といえるでしょう。
高原や山の景色がすがすがしく描かれているシーンは星空が広がる景色が目に浮かぶようで読者に癒し効果が訪れる場面となっています。
閉館してししまった美術館『マリーローランサン美術館』は実際に近年閉館した美術家であり、諸行無常、何事も思い立った時にしか実行しておかなくてはならないということを知らせてくれています。
いつでも行ける、と考えていることは意外といつまでも実行できないままに終わってしまうものなのです。
思い立った時に何事も実行、というのが大切ですが、友人同士の微妙な空気には実行力は働かず、個人の壁を破れない登場人物たちのわびしさが全体に漂うダダイズム的要素も用意されています。
どんどん前に進んでほしいものを手に入れていく、という力強いサクセスストーリーとは真逆の、勇敢ではないけれども手探りで前に進んで生きていく、スローテンポな展開は疲れた心を癒してくれる時間になるでしょう。

作動、舞踊家、作家、モデル

加藤百絵の『水入らず』には、舞踊家のリリ、モデル、写真家のルキア、茶道かで陶芸家の太郎、女性ライターのサチ、とそれぞれの世界が広がる要素が含まれています。
日本の芸能、歌舞伎や日本舞踊、伝統的な芸術、茶道や陶芸、茶わん文化など、古くから受け継がれているものを現代にも大切に守っている登場人物たちの生き方は現代社会には珍しくて新しい存在として映るでしょう。芸術の世界に足を踏み入れてみるのもよいな、と思わせてくれる作品です。

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まとめ

恋愛は成就するものである、というライトノベルの常識にとらわれない自由な作風になっています。
激しい別れ方をしなくても、幸せな結婚をしなくても、恋愛している時間を楽しんで過ごす、そんな柔らかい時間が『水入らず』には流れています。
れないありきではなく、恋愛の感情は人生のオプションであり、よく噛んで味わうべき楽しみとして描かれています。
その味わいは幸せの味だけではなく、塩辛い厳しいものでもあり、人生のスパイスとしてそれぞれが挑む道筋に香を添えるものとなっています。
告白ブームの現代に、まったく違う感覚が広がる世界、告白だけが大切ではないのです。
あなたも『水入らず』を読んで癒されてみませんか?

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りーな
りーな
ライトノベルの記事を書いています。どんなジャンルでも読みますが、イラストが綺麗な作品によく惹かれます。
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